2013年6月25日火曜日

ジムO 六デイズ@六本木スーパーデラックス (2013/6/17 ~22)Day 1,Day2

Day 1【カセットテープ時代】


ジム・オルークソロ


・1st set (80年代テーブルトップギター)
テーブルトップギターによる演奏。Fader誌で発言してたけど彼はルームメイトであるケヴィン・ドラムの演奏を観てそのスタイルから足を洗ったそう。リモコンをピックアップに近づけてパルス音を拾ってサンプリングしたり、ギターの弦を長いバネを用いて繊細に擦ったり、ドライバーの持ち手をくるくる回しながら弦にあてたり、バイオリンの弓で弾いたり、取り付けてあった輪ゴムの伸縮する音を拾ったり、観ているだけで面白い。しかもそれらの音を幾重にも折り重ねて混沌としたノイズから突如美しいドローンを即興的に生み出していく。ジムの発する音にひたすら浸った。

・2nd set (エレクトロニクス)


真っ暗な会場の中、キャンピングテントと中で演奏するジムの影だけが浮かび上がる。おそらくテープコラージュ作品を基に演奏。水の音や足音、フィールドレコーディングの音などの具体音を織り交ぜたノイズの塊からやがて美しい音色へと移り変わる瞬間がたまらなかった。演奏が終わるまでジムはずっとテントの中にいた。

Day 2【大学時代の作曲】

弦楽四重奏&発振器

メンバー:ジム・オルーク、波多野敦子 (バイオリン)、千葉広樹 (バイオリン)、手島絵里子(ヴィオラ)、関口将史(チェロ)
エスター叔母
メンバー:ジム・オルーク、石橋英子、U-zhaan、山本達久、アンドモア
水のない海
メンバー:ジム・オルーク、U-zhaan、山本達久、アンドモア

1st set みずのないうみ

2005年に再発された80年代後半~90年代初頭に作られたドローン作品「みずのないうみ」を演奏。ジムはPA卓に設置したデスクトップに向かっていたためマスター音源?をそのまま流していたように思われる。ステージ後方の壁に美しい夕暮れ時の空港に着陸しようとする飛行機のループ映像が映し出される。この映像は時間経過とともに淡く緑がかったり暗くなったりと色彩がゆるやかに移り変わる。演奏中はメンバー達が会場中を歩き回って鐘や笛、ギロなどをランダムに鳴らしていた。

2nd set エスター叔母

会場の後方からプロジェクターでオルークがグラフィックスコアを操作。壁に映し出された五線譜と変化するスコア(ドット絵を三角に隠したりずらしたり拡大縮小をしたり)をメンバーが読み取り演奏。時間経過とともにジムさんがプロジェクターをステージまで前進させ、最後にスコアが黒人の顔(エスター叔母?)だとわかる。ユザーン(タブラ)、石橋英子(キーボード)、波多野敦子(バイオリン)は客席の中間の両端あたりで演奏。山本達久(ドラム)と須藤俊明(パーカションetc)が前方で演奏。演奏後、17歳?の時の作品だからゆるしてください的なことをジムさんが言っていた笑

3rd set 弦楽四重奏&発振器

Tony Conradを思わせるドローン作品。第一楽章?と第二楽章があり一時間ほどだった。発振器ではなくPCから発せられる電子音と弦楽四重奏によるドローン。ジム・オルークはPCを見てタイミングを図り、手のカウントをメンバーが認識したところで振りおろしそれぞれの音を変化させていた。第二楽章後半、ジムが手で激しく煽り演奏も熱を帯びて最大限の音量となった瞬間が物凄く気持ちよかった。間の休憩ではジムがメンバーに水を飲むよう促し自らがコップを持ってメンバーたちに回し飲みさせて労わる一幕も。しかし、演奏者は大変そうだったなぁ。

1日目2日目とDJ山本達久の選曲が神がかっていた。アルベール・マルクール、はちみつぱい、ジュディ―・シル、ポールにZeppとジムさんトリビュートのような感じで楽しい。










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